連日メディアを騒がせているChatGPT。これまで使われていたのはGPT-3、あるいはGPT-3.5でしたが、最新のモデルであるGPT-4(ジーピーティー・フォー)が公開され大きな話題となりました。
本記事は、下記のような悩みを持たれた方に向けてGPT-3(3.5)と4の違いについて解説していきます。
- ChatGPT3.5とChatGPT4の違いは何?
- ChatGPT3.5から変化していないところは?
- ChatGPT4を使う方法が知りたい
- ChatGPTが今後できるようになることを知りたい
ChatGPT【GPT-3.5とGPT-4】の主な違いについて
【3.5と4の違い】Webブラウジングとプラグイン機能が追加
今までChat(チャット)GPTは、2021年9月までの学習データを、質問に対しては反映していましたが、新たに有料版の「ChatGPT Plus」ユーザー向けに、Webブラウジング機能がベータ版として解禁されました。
WebブラウジングをONにすることにより、最新の情報を取得して、質問への回答をしてくれるようになります。
また、情報ソースも見れるようになっています。
ただし、情報の取得に少し時間がかかるため、返答には多少時間がかかる場合もあります。
またプラグイン機能も追加されています。プラグインとは簡単にいうと「拡張機能」ということで、ChatGPTに他のアプリを連携させることにより、そのアプリからの情報も取得可能になったという事になります。
現時点で、実装可能なアプリは300種類以上となっています。
例えば、「食べログ」を実装した場合、予約可能なお店をChatGPTで探してくれるという事が可能となります。
【3.5と4の違い】創造性に優れた応答
GPT-4は、GPT-3.5に比べて明らかに進化しており、特に創造的な応答が際立っています。
GPT-3.5自体も非常に創造的な能力があり多くの創造的な応答を提供していますが、言語モデルとしては既存の大規模モデルを超えています。
しかし、GPT-4はそのレベルをさらに引き上げることに成功しました。
例えば、英語とフランス語の両方で詩を書くように指示すると、GPT-4を使用したChatGPTの方がより優れた結果を示します。
GPT-4は、各行を英語とフランス語の組み合わせで書くことができる一方、GPT-3.5は一行を片言の言語で書いた後、もう一方の言語で次の行を書くという形式になります。
このように、GPT-4は自然で滑らかな両言語の組み合わせを提供し、より高度な創造性を発揮します。
【3.5と4の違い】画像に対応
GPT-4は、GPT-3.5と比較して大きな進歩を遂げたモデルであり、テキストだけでなくビジュアル情報も受け付けることができます。
手書きの数学の問題やユーモラスな画像など、ほぼあらゆる画像を理解し、説明が可能になります。
GPT-4は、言語モデルだけでなく画像モデルでもあり、 テキストと画像の両方に対して、高度な理解力を発揮しています。
そのため、テキストとビジュアルを組み合わせた情報処理や生成において、非常に優れた能力を発揮するでしょう。
【3.5と4の違い】安全性
GPT-4は、GPT-3.5からの改善点として、安全性の向上に注力しています。
OpenAIは、GPT-3.5では後から安全対策を追加する手法を採用していました。
つまり、ユーザーの操作や質問を監視し、問題を見つけ出して修正するというアプローチ法です。
しかし、GPT-4では、初めから多くの安全対策がシステムに組み込まれています。
これは、丈夫な材料で家を建てるようなアプローチであり、簡単に言うなら、初めから不具合が起きないような丈夫な家を建てるイメージです。
OpenAIのGPT-4のテクニカルレポートによれば、GPT-3.5が有害な回答を生成する確率は6.48%であるのに対し、GPT-4ではわずか0.73%となっています。
これは、GPT-4がより安全な応答を提供するための強化された安全対策を行った結果です。
OpenAIは、GPT-4の開発において、安全性を最優先に考えており、ユーザーが信頼できる環境でGPT-4を使用できるようにするために、適切な対策が講じられています。
これにより、GPT-4をより安全で信頼性の高いツールとして利用ができるのです。
【3.5と4の違い】記憶できるデータ量
GPT-4とGPT-3.5の違いには、あまり注目されていない要素もあります。
そのひとつが、会話の中で記憶できるデータ量の違いです。
GPT-4は、この点でGPT-3.5よりも大幅に改善されています。
GPT-3.5の問題は、会話が進むにつれて話題からそれたり指示から離れたりする傾向があることです。
GPT-4でも同様の問題が見られますが、改善されたコンテキスト・ウィンドウにより、問題は軽減されています。
また、一度に扱えるテキスト量も大幅に増えました。
例えば、文章を要約したい場合、GPT-3.5では長文を複数の塊に分けて少しずつ要約する必要がありましたが、GPT-4ではコンテキストの長さが改善されているため、一度に長文の要約が可能になりました。
特にここが便利になった!GPT4で進化した点
文章の添削・校正
ちょっとした文章を添削したり、校正したりする場合には、ChatGPTに文章を投げてみると便利です。ほぼ完璧に添削・校正をこなしてくれます。上司や顧客にメールや文章を提出するときなどに使ってみると良いかもしれません。
文章や概念の要約
SNSなどでも「便利だ」という声が上がっているのが、文章や概念の要約機能です。GPT-3では2,500文字の文章までしか一度に要約できなかったものが、GPT-4になると25,000文字まで要約できるので、非常に便利になっています。
壁打ち、ブレインストーミング
ChatGPTを壁打ちやブレインストーミングに使うのも有効な活用法です。例えば、「〇〇という商品を顧客に売るための方法を考えてください」などと投げかけると、さまざまなマーケティング手法を提案してくれます。
リサーチ、論点の洗い出し
GPT-3の段階ではまだあまり精度が高くありませんでしたが、GPT-4になり、リサーチの精度が格段に向上しています。複雑な制度や法律について調べなければならないようなことなども、ChatGPTで調べると素早く回答してくれます。
アイデアの提案
ちょっとしたアイデアが欲しい際に、ChatGPTに質問してみるとアイデアを返してくれます。キャッチコピーや新規事業の考案など、さまざまなものを試してみると良いでしょう。
GPT4を使うことで飛躍的に作業効率が上がる例
高度なプログラミング
ChatGPTの使い道として最も効果的と言われているのが、プログラミングです。以下は「おしゃれな美容室向けのホームページのコードを作ってください」と命令した際のGPT-4の返答と、そのコードによって作られたWebサイトの画像です。
以下は上記のコードを用いてできたかWebサイトです。
HTMLとCSS、Javascriptで作られたシンプルなWebサイトですが、それなりに形になっています。ここに画像データや装飾のためのコードなどをプラスしていけば、すぐに形になりそうです。
英文和訳、和文英訳
こちらも活用する人が多いと思われるのが、英文和訳・和文英訳です。『不思議の国のアリス』の一節をGPT-3に日本語で訳してもらった結果が以下の画像です。
一方、GPT-4に訳してもらったら以下のようになりました。
GPT-4の翻訳の方が、より滑らかになっていることがおわかりいただけるのではないでしょうか。
高度なレベルでの小説や台本、メルマガなどの作成
ChatGPTは、作文が得意です。小説や台本、メルマガなどを作成できます。
まずはGPT-3で台本を作成させてみました。
次はGPT-4です。
GPT-4の台本の方が、詳細で、なおかつ喋り口調なども考慮された文章になっています。
また、当サイト創業手帳を宣伝するメルマガを作るよう、GPT-3に命令してみました。
一方、GPT-4で命令してみた結果は以下の通りです。
GPT-4で生成されたメルマガの方が、より構造化され、メルマガらしくなっているのが感じられると思います。
【デメリット】GPTを使う時はここに注意!
最新データには対応していない
GPT-3.5と同様にGPT-4も最新のデータには対応していなく、2021年9月までのデータに基づいて訓練されています。
そのため、それ以降の出来事や最新の情報については対応していない状態です。
新しいデータや情報は日々更新されていくため、最新のトピックや出来事については、不完全または古い場合があります。
特に技術や科学、政治、エンターテイメントなどの領域では、進展が速く情報が迅速に変化するので、自分で検索するなどしてください。
最新データに対応していない点は、ChatGPTの課題だと言えるでしょう。
ChatGPTは一般的な質問や情報提供に活用し、最新の情報を得るには、信頼性の高いニュースソースや専門家の意見を参照することをおすすめします。
不正確な回答をすることも
ChatGPTは非常に強力なモデルですが、時折不正確な回答や誤解を招くことがあります。
なぜなら、訓練時に使用される大量のデータには誤った情報や矛盾した情報が含まれている可能性があるためです。
また、特定のトピックや領域に関する情報が不完全である場合もあります。
さらに、ChatGPTは文脈を理解できますが、時には文脈から抜け落ちた回答を生成することがあるからです。
文脈に依存する質問や追加の情報がない場合、正確な回答を提供することが難しい場合も。
また、ChatGPTは訓練時のデータに様々な意見やバイアスが反映されているため、特定の立場や視点に基づいた回答をすることがあります。
以上の理由から、ChatGPTの回答は必ずしも100%正確ではないことを理解して使っていきましょう。
ChatGPT【GPT-4】を使う方法
現在のところ、GPT-4を使うには有料プランへの加入が必要になります。
左サイドバー下部の「Upgrade to Plus」 から、有料プランへの加入が可能です。
有料プランの特典は下記の通りです。
- 混雑時でも利用できる
- レスポンスが早い
- 新機能へ優先的にアクセスできる
GPT-4は、混雑時でも利用できる、より迅速な応答が期待できる、最新機能を最速で利用できるというメリットがあります。
ChatGPTの有料プランでは、クレジットカード支払いのみ受け付けています。
また、申し込みに際しては、毎月の支払いを継続する規約にチェックを入れる必要があるので、キャンセルするまで自動的に支払いが行われます。
もしChatGPT-4の利用を停止する場合には、サブスクリプションの解除を忘れないようにしてください。
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